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【コラム】産後パパ育休の仕組みと給付金を徹底解説|企業の義務化対応と社保免除のメリット

出生時育児休業(産後パパ育休)を徹底解説!

F&Partnersの社労士が、2022年10月に施行された「出生時育児休業(産後パパ育休)」について、企業と従業員それぞれの立場から抱える具体的な疑問と解決策を解説します。

出生時育児休業(産後パパ育休)は、男性従業員の育児参加を促し、企業のイメージアップや人材定着につながる重要な制度です。
しかし、一方で、導入・運用にあたっては注意点があります。
3つの注意点をあげ、その解決策などを考えていきます。

経営者・人事労務担当者の方への解決策・提案

1. 急な休業申出で業務が回らなくなるのではないか?

解決策:制度設計と就業規則への反映
企業側には、出生時育児休業取得の2週間前までに申請することを従業員に周知する権限があります。
また、労使協定を締結することで、以下の従業員を対象外とすることも可能です。

◆雇用期間が1年未満の従業員
◆週の所定労働日数が2日以下の従業員

就業規則にこれらのルールを明確に定めることで、急な申出による業務の停滞リスクを最小限に抑えることができます。

2.休業期間中の給与支払いや社会保険料の負担はどうなる?

解決策:給付金と社会保険料の取り扱い
◆給付金(出生時育児休業給付金): 従業員が休業中に受け取る給付金は、雇用保険から支給されます(原則、休業前の賃金の67%)。企業が給与として支払う必要はありません。
◆社会保険料の免除: 休業期間中(同じ月に14日以上取得する場合や月をまたいで取得する場合は1ヶ月未満でも可)は、従業員と企業の両方の毎月の給与に掛かる社会保険料(健康保険・厚生年金)が免除されます。この免除申請は、企業が手続きを行う必要があります。

提案:企業イメージ向上と従業員の経済的負担軽減のため、給与を支払わない場合でも社会保険料の免除手続きを迅速に行うことを周知しましょう。

3.制度自体が新しく、従業員への周知が不十分でトラブルになりそう。

解決策:周知と研修の義務化対応
企業には、従業員(またはその配偶者)から妊娠・出産の申し出があった場合、産後パパ育休を含む育児休業制度について個別に周知・意向確認することが義務付けられています。
提案:
産休前の面談や書面等で、以下の内容を漏れなく説明するチェックリストを作成し、周知の証拠を残す体制を整えましょう。

◆制度の名称と内容
◆申出先
◆給付金について
◆社会保険料の免除について

従業員の方向け 「知りたいこと」と「制度活用」

産後パパ育休は、通常の育児休業とは別に、子の出生後8週間以内に最大4週間取得できる休業制度です。この制度を理解し、活用しましょう。

1.通常の育休とどう違うの?どちらを先に使うべき?

項目 出生時育児休業(産後パパ育休) 育児休業
対象期間 子の出生後8週間以内 子が1歳になるまで(延長は最長2歳まで)
取得可能日数 最大28日(4週間) 原則、子が1歳になるまでの期間
分割取得 2回に分割可能 2回に分割可能(2022年10月以降)
申出期限 原則休業の2週間前まで 原則休業の1ヶ月前まで
特徴 柔軟性が高く、労使協定があれば就業も可能 活用

活用法:出生後8週間以内の、特にパートナーの体調が不安定な時期に産後パパ育休を集中的に2回に分けて取得し、その後は通常の育児休業にスムーズに移行することで、切れ目なく育児に参加できます。

 

2. 休業中、お金はどれくらいもらえるの?

解決策:
・給付率: 原則として、休業開始前の賃金の67%が「出生時育児休業給付金」として雇用保険から 支給されます。
・非課税: この給付金は非課税であり、雇用保険料もかかりません。
・社会保険料免除のメリット: 企業が申請すれば、休業期間中の社会保険料(健康保険・厚生年金)が免除されます。これは全額免除となるため、手取り額を増やす上で非常に大きなメリットです。

 

重要:申請手続きは原則として企業を通じてハローワークに行います。休業開始前に人事担当者と給付金の手続きスケジュールを確認しましょう。

 

3. 就業(働くこと)の取り扱い休業中でも、少しだけ働くことはできる?

解決策:産後パパ育休は、労使協定を締結している場合に限り、休業期間中に就業(働くこと)が可能です。
ただし、以下の範囲内での就業に限られます。また就業日数や就業時間数が多いと「出生時育児休業給付金」が不支給になってしまいます。

1.休業期間中の所定労働日数の半分以下
2.休業期間中の所定労働時間数の半分以下
事前に会社と業務内容や時間を具体的に調整し、協定に基づいた範囲で就業することで、収入を補いつつ業務のフォローを行うこともできます。

F&Partnersの社労士からの提言

この制度は、男性育休の取得促進と柔軟な働き方を社会全体で実現するための大きな一歩です。企業側はリスクを抑えつつ制度を整え、従業員は権利と活用法を正しく理解することで、新しい家族の生活をサポートできます。
貴社の就業規則の見直しや、個別の周知・意向確認に関する書面作成など、詳細なサポートが必要でしたら、F&Partnersの社労士がお手伝いいたします。

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